校長メッセージ

2020年8月の記事一覧

第2学期始業式校長講話

                         「ありがとう」という言葉

 みなさん、おはようございます。今日から令和2年度の2学期が始まります。まずは大きな事故もなく、今日こうしてみなさんが元気に登校できたことを本当に嬉しく思います。たぶん毎日、健康管理をしっかり行い、節度のある生活ができたからだと思います。有難うございます。

 例年より短い約3週間の夏休みはどうでしたか。やるべきことをしっかりやって充実した日々を過すことができましたか。夏休みにしかできない何か特別なことをやりましたか。運動部に所属する多くの3年生諸君は、最後の県大会を楽しみ良い思い出が作れたことと思います。気持ちを切り替えて、希望する進路実現に向けて頑張ってください。

 さて今日は「ありがとう」という言葉についてお話したいと思います。この夏休みに川越初雁高校に勤務する、私の知り合いの先生が、1年生に対してちょっと変わった宿題を出しました。それは「<ありがとう>をデザインする」という課題でした。この夏休み中に、誰かに「ありがとう」と言ってもらえることをするという課題です。「誰」に「何をして」その「結果がどうだったか」そして「やってみての感想」を1枚のレポートにして提出するというとてもシンプルな課題です。

 課題の提出は終わった人から Google Classroom に提出するという形だったようで、すでに提出されているレポートの感想の部分が、いくつか Facebook に載せてあったので、少し紹介したいと思います。

 「人から『ありがとう』だったり、感謝されるようなことをやるのは、自分も気持ちがいいし、される側も嬉しいと思うので、課題だからやるのではなく、こういったことを当たり前にできる人になりたいなと思いました。今回は自分の身の回りの知っている人だけど、いつかは自分の知らない人を助けたり、感謝されるようなことをしていきたいと思いました。すごくいい体験ができました。」

もう1つ紹介します。

 「計画を立ててありがとうと言ってもらう課題でしたが、やはり相手のために何かをして『ありがとう』と言ってもらうと、とてもいい気分になりました。今回の課題をとおして改めて思ったことがあります。それは常に自分のことだけでなく相手のことを考えながら行動することで、お互いに、いい気持ちになり、距離感や信頼感が深まる最高のことだなと思いました。これからも相手から「ありがとう」と言われる人でいたいと思います。」

 どうですか。

「ありがとう」という言葉は人を嬉しい気持ちにする、不思議な力があることがよくわかる感想文です。

 先週、就職を希望する3年生と模擬面接をしました。15人ぐらいの生徒と面接練習をしましたが、その中に老人の介護施設で介護の仕事を希望している生徒がいました。私は「介護の仕事はよほどの覚悟がいると思うけど、どうして介護という仕事を希望するのですか。」と尋ねました。するとその生徒は、「介護士の知り合いから『介護の仕事は本当にきつくて大変だけど、お世話をしている老人から『ありがとう』と言われると、それまでの苦労が全て報われた気持ちになりやりがいを感じる』という話を聴いて、自分もそんなやりがいのある仕事をしたいと思ったからです。」と答えていました。

 教員である私は、そのお話はよく理解できました。我々教員という仕事も同じです。いくら頑張ってもべつに給料が増えるわけでもなく、ただきみたち生徒の成長する姿を見ることや、君たち生徒から「ありがとうございます。」と言われることをやりがいに毎日、頑張っています。

 介護士や教員にかぎらず、この世の中の全ての仕事は社会貢献であり、多くの人の「ありがとう」のためにあると思います。みなさんが将来、社会に出て多くの人に「ありがとう」といわれ、また多くの人に「ありがとう」と言える自分の姿を想像してみてください。きっと毎日を笑顔で暮らせていると思います。お金や地位を得るよりも、そんな笑顔で暮らせる毎日が本当の幸せなのかもしれません。

 コロナ禍でイライラしている人が多いように感じます。是非この2学期は、人から「ありがとう」と言ってもらえることをしてみましょう。また「ありがとう」と言う練習をしてみましょう。きっと毎日を笑顔で過ごせると思います。

 2学期は大きな行事もなく、淡々と授業が行われます。しっかり授業に取組み、あまり授業ができなかった1学期の分を取り返してください。そして毎日、笑顔で過ごしてください。

 以上で、お話を終わります。

 

第1学期終業式校長講話

                          「コロナに打ち勝つ」

 みなさん、おはようございます。6月から分散登校が始まり2か月、令和2年度 1学期が今日で終了します。例年と全く違ったこの1学期、みなさんはいろいろなことを考えたり、また、いろいろなことを感じたと思います。

 1年生諸君、4月8日に入学式を迎えたあと約2か月、学校に来ることができませんでした。君たちにとっては所商生になることを2か月間、待たされたことになります。例年なら先輩との対面式、新入生オリエンテーションや歓迎会など、様々な行事をとおして新入生として迎えられ、また5月の遠足でクラスの親睦を深め、所商生としての生活をスタートしていくわけですが、今年はほとんど何もないまま授業が始まってしまいました。所商生としての心の準備ができないままのスタートだったかもしれません。それでもここまで君たちは本当によく頑張ってきたと思います。

 2年生諸君、可愛い後輩も入学し先輩として部活や学校行事で、中心となって頑張ろうと張り切っていたと思います。しかし学校生活の全てが例年と全く違ってしまい、悔しい思いもしたと思います。今後も行事の中止などで例年通りにはいかないけれど、君たちには学校の中心として活躍してほしいと思います。また10月に予定されていた修学旅行は2月に延期になりました。しかしコロナの感染状況によっては、中止になる可能性はゼロではありません。2年生諸君には、そういった最悪のシナリオも頭の隅に置いておいてください。

 そして3年生諸君、日々忙しいと思います。特に就職希望の人は時間のない中、希望する企業を決め、すぐに企業見学が始まります。しっかりと準備をして臨んでほしいと思います。また部活動については、多くの種目で8月に3年生のための最後の県大会が開催されるようです。是非、精一杯、楽しんで良い思い出を作ってください。また、文化祭・体育祭も中止です。文化部を中心に発表の場がなくなってしまった生徒諸君は、大変悔しい思いをしていることでしょう。でも生徒会の先生方が11月、12月に発表の場を設けてくれるようです。それまで進路実現に向けてしっかり努力し、発表の場では思いっきり楽しんで良い思い出を作ってください。

 みなさんに今日、お話したいことは「コロナに打ち勝ってほしい」ということです。コロナに打ち勝つとはどういうことか?それは「コロナのせいで」と言わないことです。「コロナのせいで」と言ったら、その瞬間にコロナに負けたことになります。例えば1学期の成績があまり振るわず赤点を取ってしまったとします。それを「コロナのせいで勉強に集中できず赤点取ってしまった」と言ったら、それはコロナに負けたことになるのです。コロナのせいにしないでください。みなさんには「コロナで大変だったけど何々ができた」と言える結果を出してほしいのです。「コロナで大変だったけど就職活動をがんばって第一志望の企業に就職できた。」また「コロナで大変だったけど、頑張って勉強して目指す検定に合格できた。」このように言えることが「コロナに打ち勝つ」ということだと思います。

 皆さんには、人類がこの新型コロナウイルスを克服したのちにも、長い人生が待っています。皆さんの長い人生にとっては、今起きていることは、ほんの一瞬の出来事かもしれません。将来、このコロナ禍を振り返った時「コロナのせいで」とその時の自分を嘆くことぐらい、悲しく悔しいことはありません。将来、振り返った時「コロナで大変だったけど今の自分の生活は充実している。」と笑って言える、できれば「コロナのおかげで今の自分がある」と言えることが本当に「コロナに打ち勝つ」ということだと思います。今のこの状況はしばらく続くと思います。しかし、このコロナ禍を長期的な視点で捉え、いつか来るアフターコロナの時にみなさんがどのような生活を送っているかが、実は一番大切なのです。

 では将来、「コロナのおかげで今の自分がある」と笑って言えるようになるために、どうしたらいいか? それは結局今この瞬間、やるべきことを、毎日、毎日しっかりやることしかないのです。特別なことではありません。逆に今コロナのせいにして日々の努力を、おこたっていればコロナに負けることになります。皆さんが将来大人になり、この100年に1度の地球規模の困難を乗り越えた時「コロナのおかげで今の自分がある、今の社会がある」と笑って言えるために、今を精一杯生きてほしいと思います。

 最後に、所商の先生方はみなさんが「コロナに打ち勝てる」ために、全力でサポートしていきます。心配なこと不安なことがもしあれば、遠慮なく先生方に相談してください。きっと力になってくれると思います。

 それでは、例年より少し短い夏休みですが、やるべきことをしっかりやって充実した日々を過ごしてください。そして8月25日、みなさんが元気に登校してくることを楽しみにしています。