校長メッセージ

2019年2月の記事一覧

2月全校集会校長講話

              恵方巻きと消費者意識

 今日から2月です。3日の日曜日は節分ということで、暦の上では春になります。昔から節分には豆まきをするわけですが、最近は「恵方巻き」を食べるというのが全国的に広まっています。元々、関西の習慣だったようですが広島にあるセブン・イレブンが仕掛けて全国に広がったようです。しかし、この恵方巻きが最近、問題になっています。それは売れ残った恵方巻きの大量廃棄です。実際にどれぐらいの量が廃棄されているかデータはないようですが、先月、農林水産省が、業界団体に対し、需要に見合う量を販売するようにと通知を出しました。

  食べられる食品を捨ててしまうことを「食品ロス」といいますが、日本は世界でも有数の食品ロス大国です。日本の食品ロスは、年間推計約621万トン。これを一人あたりに換算すると、日本人全員が、毎日ごはんお茶碗1杯分を捨てているという計算です。食品ロスを減らす対策が取られている国もあります。例えば、レストランで食べ残したものを家に持ち帰るのは当たり前の国も多くあります。また、スーパーマーケットに食品廃棄の量に対して罰金を科したりする国もあります。しかし日本の対策は遅れています。

 そんな中、兵庫県の「ヤマダストアー」というスーパーが売り方を見直しました。前年の実績分だけ販売し、欠品が出ても追加販売しないようにしました。この店は新聞の折り込みチラシで「もうやめにしよう」というメッセージを発信し、「欠品の場合はご容赦ください」などの文章を添えました。すると、全8店舗中5店舗で完売し、廃棄量も減ました。そしてこの店の取組に賛同する意見がたくさん寄せられ、マスコミにも大きく取り上げられました。

 ここで大切な事、皆さんに考えてほしいことは、われわれ消費者の意識改革です。この取組はある意味で、消費者の意識改革を促したものであり、われわれ消費者が意識を変えないかぎり成功しません。欲しい食べ物が、欲しい時に手に入るのが当たり前、もし売り切れていたら文句を言う、そういう消費者の意識が食品ロスを生むのです。消費者がそういう意識でいるかぎり、お店はあまるほどの商品を棚に置き、売れ残れば捨ててしまうわけです。

 2学期の終業式に「SDGs、持続可能な開発目標」の話をしました。SDGsの17の目標の1つに「つくる責任・つかう責任」というのがあり、この食品ロスの削減も目標となっています。

 皆さんも是非、消費者として「意識改革」をしてほしいと思います。欲しい食べ物が欲しい時に手に入るのが当たり前という意識は変えなければなりません。スーパーやコンビニに行って、ほしい食品が売り切れていたら、文句を言うのではなく「持続可能な地球のためにはいいことだ。」と喜べる消費者になってほしいと思います。商業を学ぶ皆さんには、社会に一石を投じる企業に注目し、賢明な消費者であってほしいと願っています。