校長メッセージ

2018年4月の記事一覧

1学期始業式講話


この度、新しい校長として着任した鈴木啓修と申します。どうぞよろしくお願いします。

 私は平成28年から29年度、つまりこの3月までの2年間、国際協力機構(JICA)という組織に出向していました。「青年海外協力隊」という言葉を聞いたことのある人はいますか? 39歳までの若者が2年間、発展途上国に行って、現地の人々と主に働き、自分の持つ技術や知識を伝え、その国の発展に協力するボランティア事業です。JICAがやっている事業では一番知られているものですが、JICAは他にもいろいろなことをやっています。皆さん、ODAって知っていますか?政府開発援助というものです。国の税金を使って発展途上国の援助をするものです。例えば、途上国にお金を貸す、有償資金協力(円借款)や、お金を返すのが難しい国には、お金を供与する無償資金協力、日本の専門家や技術者を途上国に派遣したり、途上国から日本に技術者や行政官を呼んで、研修をしたりする技術協力などがあります。私は、市民参加協力という分野で、おもに学校の先生と国際協力、国際理解教育を繋げる仕事をしていました。

今日は、そのJICAでの2年間の経験から得たことから2点、みなさんに伝えたいことを話します。

1点目は、「異質なもの、多様なものに心を開いて、興味を持ってほしい、そして理解してほしい」ということです。外国に行くと、日本の常識では、理解できないことにたくさん出会います。アフリカの多くの国で、芋虫やバッタを食べます。中東のヨルダンでは、ヤギの脳みそを食べます。この2年間で多くの途上国の学校に行きましたが、ほとんどのトイレには紙がありません。その代わりに大きなバケツに水が入っていて、それをヒシャクですくってお尻を洗います。日本人にはちょっと難しいです。ズボンがびしょびしょになってしまいます。私は、いつもホテルからトレットペーパーを持って、カバンに入れていました。お店にいくと、店員さんはスマホばかり見ていて接客しません。約束の時間に30分遅れても遅れたことになりません。日本人なら5分遅れてもイライラしますが、彼らは全く平気です。時がゆっくりと流れている感じです。それで、彼らは平和に暮らしています。幸せそうでよく笑います。幸せって何だろう、豊さってなんだろうと考えさせられました。このような日本と違った文化、習慣は日本と関係ないと思わないでください。大いに関係あります。その理由を話します。

 日本の社会の「内なるグローバル化」という言葉があります。今後、日本に多くの外国からの人々がやってきて、日本は多様な文化を持った人々が共生する社会になるということです。具体的な数字を挙げると、日本の生産年齢人口、働く人の数は、2010年に8,137万人だったものが、50年後の2060年には、なんと半分の4,418万人になります。でもこれは、そんな先の話でなく、今すでに起きていることです。この4月にいろいろな物が値上げになりました。納豆、牛丼、ビールなど。そのほとんどの原因は人手不足による人件費の高騰、物流費の高騰です。近い将来、日本の外から来る人々の力を借りないとこの社会は維持できなくなるのです。皆さんが社会に出て、会社の中心になって働く時には、外国人と一緒に働き、共に暮らしていくことが当たり前になるのです。ですからみなさんには、多様な文化、宗教、価値観に関心を持ち、オープンな心で接し、理解しようとする態度を養ってほしいと思います。近い将来、世界中から集まる人々と共に、平和で豊かな多文化共生社会を築いていくのは、まさにみなさんなのです。

2点目は、資格取得や、技術をしっかり身に着けてほしいということです。先ほど、青年海外協力隊のお話をしましたが、実は応募する若者が年々、減っています。日本の若者が内向きになっているとよく言われますが、日本が安全でいい、テロとか危険がある外国には行きたくないと思う若者が増えていることは事実かもしれません。しかし、みなさんには是非、広い世界に出てほしいと願っています。世界の様々な場所へ行き、様々な人々と出会ってほしいと思っています。もし将来、青年海外協力隊などに参加し、世界の人々、特に途上国の人々の力になりたいと思った時、大事になるのは、みなさんが持っている技術や資格です。青年海外協力隊には、120以上の職種があります。例えば、看護師の資格があれば、途上国で看護の仕事の指導をします。教員免許があれば、学校にいって、現地の先生の指導をします。情報処理の資格があれば途上国で、コンピュータに関する技術指導ができます。スポーツで実績があれば、現地でスポーツ指導もできます。やはり、何をするにも技術、資格が大切です。そういう意味でも、この学校でしっかり勉強し、技術や資格を取得してください。

皆さんのような若者こそ、今、お話した異文化に対する柔軟な姿勢を持っていると信じています。期待しています。


第50回入学式式辞


式 辞

 

 若葉が萌える春、新しい緑が芽吹くこの佳き日に、PTA会長・坂田大作様、後援会会長・浦嶋健二様、同窓会会長・内藤和哉様をはじめ、多くのご来賓の皆様方、並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、第50回入学式を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びと深く感謝申し上げます。 

 ただいま入学を許可いたしました239名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。在校生、教職員一同、みなさんを心から歓迎し、お祝いいたします。みなさんは自らの意志でこの所沢商業を選び、選抜を通り、本日、晴れて本校に入学することになりました。このことは小中学校の義務教育とは大きく違うところであり、

極めて重要な意味を持っています。自らの意思でこの学校の門をくぐってきたということを忘れず、充実した高校生活を築いていくよう努力してください。 

 保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。入学する学校が決まるまで、祈るようなお気持ちで不安な日々を過ごされたことと存じます。本日、立派に成長されたわが子の晴れ姿をご覧になって、さぞかし頼もしく感じられ、安堵されていることでございましょう。心からお祝いとお喜びを申し上げます。

 さて、新入生のみなさん。いよいよ本日から3年間の高校生活が始まります。今、大切なことは、みなさんが新しく始まる高校生活に対して抱いている新鮮な気持ちをいつまでも忘れずに、全てのことに全力で取り組むことです。そのスタートとなる入学式にあたり、私から心掛けてほしいことを3点申し上げます。

 1つ目は、「大きな夢と高い志を持つ」ということです。この変化が激しく、予測のつかない時代を、みずからの力で切り拓き、夢をつかみ取るためには、みなさんひとり一人が学力をはじめ、しなやかな「生きる力」を身に付けなければなりません。大きな夢と高い志を持って、本校での三年間、未来のスペシャリストを目指して、精一杯努力してほしいと思います。自分が将来、「こうなりたい」という明確な理塑像を持ち、それに向けて努力すれば、資格取得や部活動で、さらにその先の進路実現においても大きな成果を得られることは、本校の多くの先輩方が証明しています。その原動力が「大きな夢と高い志」です。みなさんには十分な素質があります。一つ高いレベルへのチャレンジをしてください。

 2つ目は、「商業の専門科目はもちろん、普通科目にも全力で取り組む」ということです。みなさんは商業を学ぶために本校に入学しました。しかし、これからの社会で活躍するビジネス・パーソンになるためには、その基盤となる社会性や客観的なものの見方を養うと共に、さまざまな文化や学術について知識と教養を深めることが極めて大切です。高校で学ぶ内容は、これまでに比べ、広く深くなりますが、まじめに努力すれば、必ず自分の立てた目標に到達すると考えています。絶え間なく変化する社会の中で生きていくためには、商業の専門科目も普通科目もしっかりと学び、高い知性と幅広い教養を身に付けてほしいと思います。

 最後は、「多様な価値観を認める」ということです。グローバル社会、グローバル人材という言葉を聞いて「私には関係ない」と思う人もいるかもしれません。しかし、そうではありません。この日本の社会における「内なるグローバル化」は確実に進んでいます。現在、我が国には、約250万人の外国人が暮らしています。また、埼玉県内の外国人も増え続け、平成29年6月末で16万人、県の人口に占める割合は2.2%となり50人に1人は外国人です。今後、東京で開催されるオリンピック・パラリンピックを契機に世界中から多くの人々が日本にやってきます。また急激に進む少子高齢化の影響もあり、この数は増え続けていくでしょう。みなさんが社会に出るころには、外国から来た人々と働き、共に暮らすということはあたりまえになるのです。ですからみなさんには、多様な文化、宗教、価値観に関心を持ち、オープンな心で接し、理解しようとする態度を養ってほしいと思います。近い将来、世界中から集まる人々と共に、平和で豊かな多文化共生社会を築いていくのはまさにみなさんなのです。

 以上、「大きな夢と高い志を持つ」、「専門科目も普通科目もしっかり勉強する」、「多様な価値観を認める」、この3点について心掛けてほしいと思います。

 最後に、保護者の皆様にお願い申し上げます。学校教育では、学校・家庭・地域の連携が重要です。特にご家庭の協力がなければ学校教育は成り立ちません。私たち教職員一同、「チーム所商」として一丸となって指導にあたる所存でございますが、各ご家庭におかれましても、本校の教育方針をよくご理解いただき、健康的な生活習慣や家庭学習の習慣等について、ご指導いただきますようお願いいたします。

 結びに、本年度は学校創立50周年の節目の年でございます。半世紀前、埼玉県下ではじめて「情報処理科」「貿易科」など、時代のニーズに合わせて開校し、本県商業教育のパイオニアとして今日まで発展してまいりました。その伝統校に入学した新入生のみなさんを心から歓迎すると共に、一人ひとりが充実した高校生活を送ることができますように念願し、式辞といたします。

                           平成30年4月9日

                       埼玉県立所沢商業高等学校長

                               鈴木 啓修


 

校長挨拶 ~ Fulfill Your Dreams at 所商!


       "Fulfill Your Dreams at 所商!"


  埼玉県立所沢商業高校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 「所商」は今年、創立51年目を迎える歴史と伝統のある地域に根ざした商業高校です。半世紀前、埼玉県で初めて、コンピュータや外国人講師による英会話の授業などを導入し、本県の商業教育のパイオニアとして発展してきました。現在は、国際流通科、ビジネス会計科、情報処理科の3学科からなり最新のコンピュータ機器でICT社会をリードする人材を育成しています。優秀な卒業生も1万2千人を超え、地元産業界のみならず、さまざまな世界で活躍していることは、所商の誇りであり、財産でもあります。

 ビジネスに関する知識・技術と高い教養を兼ね備え、持続可能な社会を担うビジネス・リーダーになるために、生徒は商業の専門科目のみならず英語や国語、数学などの普通教科にも全力で取り組んでいます。商業高校では珍しく、2人のALTが配置され、グローバルな感性を持ったビジネス人材の育成を目指しています。また、1年次には30人以下の少人数授業を展開し、基礎学力の向上を図っています。さらに各学科の特色を生かした資格の取得には、学校をあげて力を入れています。その資格を活用した大学進学や、伝統の強みを生かした就職など、多彩な進路先が100%保証されていることも所商の大きな魅力です。

 部活動では、3度の甲子園出場を誇る野球部をはじめ、17の運動部、12の文化部が日々活発に活動しています。

 恵まれた環境と熱心な教師陣、そして礼儀正しく元気な生徒が所商の自慢です。みなさんの夢の実現を目指して、勉強に資格取得に、そして部活動、学校行事に所商で青春を謳歌してみませんか。                   It's a great pleasure to have YOU on board!


               


校長 鈴木 啓修