校長メッセージ

第2学期始業式校長講話

                         「ありがとう」という言葉

 みなさん、おはようございます。今日から令和2年度の2学期が始まります。まずは大きな事故もなく、今日こうしてみなさんが元気に登校できたことを本当に嬉しく思います。たぶん毎日、健康管理をしっかり行い、節度のある生活ができたからだと思います。有難うございます。

 例年より短い約3週間の夏休みはどうでしたか。やるべきことをしっかりやって充実した日々を過すことができましたか。夏休みにしかできない何か特別なことをやりましたか。運動部に所属する多くの3年生諸君は、最後の県大会を楽しみ良い思い出が作れたことと思います。気持ちを切り替えて、希望する進路実現に向けて頑張ってください。

 さて今日は「ありがとう」という言葉についてお話したいと思います。この夏休みに川越初雁高校に勤務する、私の知り合いの先生が、1年生に対してちょっと変わった宿題を出しました。それは「<ありがとう>をデザインする」という課題でした。この夏休み中に、誰かに「ありがとう」と言ってもらえることをするという課題です。「誰」に「何をして」その「結果がどうだったか」そして「やってみての感想」を1枚のレポートにして提出するというとてもシンプルな課題です。

 課題の提出は終わった人から Google Classroom に提出するという形だったようで、すでに提出されているレポートの感想の部分が、いくつか Facebook に載せてあったので、少し紹介したいと思います。

 「人から『ありがとう』だったり、感謝されるようなことをやるのは、自分も気持ちがいいし、される側も嬉しいと思うので、課題だからやるのではなく、こういったことを当たり前にできる人になりたいなと思いました。今回は自分の身の回りの知っている人だけど、いつかは自分の知らない人を助けたり、感謝されるようなことをしていきたいと思いました。すごくいい体験ができました。」

もう1つ紹介します。

 「計画を立ててありがとうと言ってもらう課題でしたが、やはり相手のために何かをして『ありがとう』と言ってもらうと、とてもいい気分になりました。今回の課題をとおして改めて思ったことがあります。それは常に自分のことだけでなく相手のことを考えながら行動することで、お互いに、いい気持ちになり、距離感や信頼感が深まる最高のことだなと思いました。これからも相手から「ありがとう」と言われる人でいたいと思います。」

 どうですか。

「ありがとう」という言葉は人を嬉しい気持ちにする、不思議な力があることがよくわかる感想文です。

 先週、就職を希望する3年生と模擬面接をしました。15人ぐらいの生徒と面接練習をしましたが、その中に老人の介護施設で介護の仕事を希望している生徒がいました。私は「介護の仕事はよほどの覚悟がいると思うけど、どうして介護という仕事を希望するのですか。」と尋ねました。するとその生徒は、「介護士の知り合いから『介護の仕事は本当にきつくて大変だけど、お世話をしている老人から『ありがとう』と言われると、それまでの苦労が全て報われた気持ちになりやりがいを感じる』という話を聴いて、自分もそんなやりがいのある仕事をしたいと思ったからです。」と答えていました。

 教員である私は、そのお話はよく理解できました。我々教員という仕事も同じです。いくら頑張ってもべつに給料が増えるわけでもなく、ただきみたち生徒の成長する姿を見ることや、君たち生徒から「ありがとうございます。」と言われることをやりがいに毎日、頑張っています。

 介護士や教員にかぎらず、この世の中の全ての仕事は社会貢献であり、多くの人の「ありがとう」のためにあると思います。みなさんが将来、社会に出て多くの人に「ありがとう」といわれ、また多くの人に「ありがとう」と言える自分の姿を想像してみてください。きっと毎日を笑顔で暮らせていると思います。お金や地位を得るよりも、そんな笑顔で暮らせる毎日が本当の幸せなのかもしれません。

 コロナ禍でイライラしている人が多いように感じます。是非この2学期は、人から「ありがとう」と言ってもらえることをしてみましょう。また「ありがとう」と言う練習をしてみましょう。きっと毎日を笑顔で過ごせると思います。

 2学期は大きな行事もなく、淡々と授業が行われます。しっかり授業に取組み、あまり授業ができなかった1学期の分を取り返してください。そして毎日、笑顔で過ごしてください。

 以上で、お話を終わります。