校長メッセージ

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令和4年度入学式式辞

 うららかな春の日差しが心地よい季節となりました。新緑が輝きを増し、春の香りが満ち溢れる今日の佳き日に、保護者の皆様の御臨席を賜り、ここに埼玉県立所沢商業高等学校第54回入学式を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びと深く感謝申し上げます。ただいま、本校への入学を許可いたしました百七十四名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは、この所沢商業高等学校を選択し、本日、晴れて本校に入学することとなりました。教職員一同、皆さんを心から歓迎し、お祝いを申し上げます。本校は、昭和四十四年に開校され、創立から五十年を超えた伝統ある高校です。また、学校の名前にあるとおり、商業教育に重点を置いて取り組む高校です。そのことを念頭において、自らの意思でこの学校の門をくぐってきたということを忘れずに、充実した高校生活を送れるよう努力してください。保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。これまで、お子様を育ててこられました皆様の御尽力に敬意を表します。本日、お子様の晴れ姿を御覧になり、頼もしく感じられたことと思います。心からお祝いとお喜びを申し上げます。また、御臨席に際しまして、新型コロナウイルス感染症防止対策に御協力をいただきましたことに、お礼申し上げます。

 さて、新入生のみなさん、いよいよ今日から三年間の高校生活が始まります。今、皆さんが抱いている高校生活に対する新鮮な気持ちをいつまでも忘れないであらゆることに取り組んでいってください。そこで、私から二つお話しします。一つ目は、「基礎学力と専門性を身に付ける」ことです。本校は、商業教育を担う専門高校ですので、社会に出たときに必要とされる力を身に付けた人材、つまり将来のスペシャリストの育成という目的があります。そのためにまずは、基礎学力をしっかりと身に付けることが必要です。専門高校といっても国語や数学、英語など、いわゆる普通の教科の学習もあります。これをおろそかにしては、専門教科を学習しても身に付かなくなってしまいます。普通教科を土台として、その上に専門性を積み重ねていくのだと考えてください。将来のスペシャリストになるためには、本校で学ぶ内容はどれも必要なものばかりですので、それらをしっかりと学び、本校で社会人としての基礎を身に付け、社会で活躍できる人材になってほしいと思います。二つ目は、「人間性を高める」ことです。人間性が豊かな人とは、他の人への気遣いができ、思いやりがあるような人で、周囲との人間関係がうまくつくれます。そうではなく、他の人への気遣いができなかったり、自己中心的だったりすると周囲の人たちとの人間関係がうまくつくれなくなってしまいます。人間性を高めるためには、どうしたらよいでしょうか。それは、学習はもちろんのこと、学校行事や部活動などにも前向きに参加していくことです。それにより、自然と人間性が磨かれていきます。高校は、義務教育ではありませんので中学校までの意識では通用しません。皆さんは在学中に成人となる大人の一歩手前にいるわけですから、社会へ出ていくために必要な知識や振る舞いも身に付けていくことが求められます。学校の中ではもちろんのこと、ルールが守られなかったり社会通念上許されないことがあったりした場合は、厳しい指導を受けることがあります。そういうことを踏まえて、これまでの自分を振り返り、少しでも人間性を高めていくにはどうすればよいのかを考えて生活していってほしいと思います。人間性を高めることも社会人になるために必要な資質の一つであることは言うまでもありません。

 次に、保護者の皆様にお願い申し上げます。本校において、生徒一人一人が高校三年間を有意義に過ごし、進路実現を果たすために教職員一同力を尽くしてまいりますが、学校だけでお子様の健やかな成長を達成することは困難でございます。御家庭との連携、協力が必要なことは申し上げるまでもございません。御家庭と学校が両輪となって、お子様の成長を支援してまいりたいと存じますので、各御家庭におかれましても、本校の教育方針を御理解いただき、基本的な生活習慣の確立や家庭学習の定着などについて、御指導くださいますようお願いいたします。

 結びに、新入生の皆さん一人一人が充実した高校生活を送るとともに、健やかに成長できますよう祈念し、式辞といたします。

     令和4年4月8日 埼玉県立所沢商業高等学校長 木村郁文

第1学期始業式講話 R4.4.8(金)

 皆さん、おはようございます。新しい年度が始まりました。よろしくお願いします。終業式のときにもお話ししましたが、昨年度は一昨年度に続いて新型コロナウイルス感染症の対応に追われる一年でした。4月に入ってしばらく経ちますが、埼玉県では、まだ3000人を超える感染者が出る日もあります。2月中旬から感染者が少しずつ減少していましたが、3月下旬からはやや増加するような状況もあるようです。これからまた増えていくとまたまた今後の学校行事や部活動に影響が出るのではないかと心配な状況です。ということは、まだまだこの感染症に対して気を付けながら過ごしていかなければなりません。本校でも春休み中、生徒に感染者が数人出ています。部活動に影響がありましたので、引き続き感染症対策をしっかり取りながら生活していく必要があります。4月、5月は、部活動で春の大会が行われます。3年生にとっては、これまでの成果を出す絶好の機会です。感染して大会に参加できなくなることもあり得ますので、これからもマスクの着用や食事中に会話をしない、自分の体調が悪いときや家族に体調不良者がいるときには学校に来ないなどの基本的な対策について、協力をお願いします。また、感染していても無症状なだけの場合もあるということを忘れず、自分が人にうつす恐れがあるということも意識しながら生活してください。

 さて、新年度を迎えました。学年もクラスも変わって、気分も一新というところだと思います。2年生は、このあと1年生が入学してきますのでいよいよ先輩となります。学校行事などについても、学校の中心として、所商を引っ張っていく立場になる学年ですので、そういう気持ちをもって様々なことに取り組んでもらいたいと思います。地域の方々や中学生が見ていますので、それに恥じないよう学校生活を送ってほしいと思います。皆さんの行動が、所商とはどんな学校なのかを物語ります。そういうことを意識して所商を盛り上げていってほしいと思います。また、所商を盛り上げるように学校生活を送って行くことが、皆さん自身にとっても様々な力として身に付いていくことになると思います。3年生は、進路に向かう一年になります。次なる進路に向けて活動していくときです。就職する人、進学する人、それぞれ選択していくことになりますが、進路先によって取り組む内容が異なります。少しでも早く希望の進路を定めて、少しでも早くその進路に向けて取り組むことが大事です。ここで真剣に取り組まないでいつ真剣に取り組むのかというくらい大事な一年だと思います。保護者や先生方とよく相談し、進路に向けて自分が何をしなければいけないのかよく考えて、しっかりと集中して取り組んでください。努力しないで進路実現はかないませんので、精一杯取り組むことが必要です。いずれにしても2年生も3年生も物事に全力で取り組むことが重要です。高校生活ですべきことに全力で取り組むことが、皆さんが今後社会に出て、仕事や生活をしていくための力を身に付けることになるのです。そして、少しでも充実した高校生活を送ることが、結果として皆さんの将来に役立つことにもつながります。

 話は変わりますが、この4月1日から改正された民法が施行され、18歳の誕生日を迎えた人から成年となります。いわゆる成人になるということです。成年になる年齢が20歳から18歳に引き下げられたことによるものです。まずは、3年生の皆さんが順次成年になると思います。成年になるとさまざまな契約が親の同意を得なくてもできるようになるなど、責任がいきなり大きくなります。とは言え、皆さんはまだまだ経験が浅いですので、いきなり自分ですべて考えて決めてしまうことには大きな危険が伴います。保護者や先生などに相談することも忘れないでください。周囲の人の意見も参考にしながら様々なことに対して、判断するようにしていってください。また、成年になったからと言って、皆さんが学校ですべきことは変わりませんので、引き続きしっかりと勉強や学校行事、生徒会活動、部活動などに一生懸命取り組んでください。

 最後に、来週からは新年度の行事や適性検査などがあります。その後、授業も始まりますので、これからの学校生活にしっかりと取り組んでいってください。元気に勉強や部活動などに取り組む皆さんの姿が見られること、そして、この一年の学校生活が充実したものとなることを期待しています。

令和3年度卒業式式辞

厳しかった寒さが和らぎ、正門近くに並ぶ桜の膨らんだ芽にも春の訪れを感ずる季節となりました。この今日の佳き日に、保護者の皆様の御臨席を賜り、ここに埼玉県立所沢商業高等学校第51回卒業式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びと深く感謝申し上げます。ただいま卒業証書を授与した216名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 さて、振り返ると皆さんの高校生活は我慢をしなくてはならないことが多かったことと思います。2年前に突如として現れた新型コロナウイルスとの戦いを抜きに皆さんの高校生活や日常生活を語ることはできません。1年生3学期の終わり頃に、全国の学校が臨時休校となり、6月になってやっと再開できました。再開したものの分散登校となり半分の生徒しか学校に来られない日々が続きました。こんなことは、全く経験のないことでした。その後は感染状況を見ながらの学校生活となりました。この年は、あらゆる行事ができなくなり、皆さんはとうとう修学旅行に行くことが叶いませんでした。それから1年後、県外へ出ることが可能となり、ようやく実施ができた遠足、皆さんがディズニーランドへ向かうバスに乗り込む嬉しそうな姿は忘れられません。学年の先生方が、ぎりぎりまで関係各所へ調整を続け、何とか実施にこぎつけることができ、本当に良かったと思いました。後日、皆さんの感想を読みましたが、私にもこみ上げるものがありました。文化祭や体育祭も何とか実施できた年でもありましたが、すでに感染症防止対策を取る生活が2年以上続いています。それでも学校に来ているときの皆さんは、笑顔を見せ、健気に学校生活を送っていました。そして、いよいよ迎えた卒業式、皆さんは今何を思っているのでしょうか。私は、卒業まで何とかたどり着いた皆さんに敬意を表したいと思います。この耐えた2年間の思いを、今後の生活に生かし、大きく羽ばたいていってほしいと思います。

 今日は、卒業を迎える皆さんに2つお話ししたいと思います。一つは、「責任を適切に果たせる人になってほしい」ということです。いよいよ令和4年4月1日から改正された民法が施行され、この日までに18歳となる皆さんは4月1日を迎えるとともに成年となります。成年年齢とは、いわゆる成人になる年齢ということで、一人で有効な契約をすることができる、また、父母の親権に服さなくなるということになります。携帯電話を購入したり、住居を借りたり、クレジットカードを作成したり、ローンを組んだりといったようなことが、保護者の同意を得ずにできるようになります。ということは、いきなり責任が大きくなるということにもなります。18歳で成年になるのは、皆さんから始まりますので皆さんが18歳最初の成年となります。ただし、今後の生活について、皆さんが成年になるからと言って保護者に頼らなくていいということではありません。皆さんは、まだまだ経験が浅いわけですから保護者を中心として、人生の先輩方の言葉に耳を傾けながら、必要なときに適切な判断ができるようにしていってもらいたいと思います。分からないことは保護者に相談しながら判断していくような姿勢を持ちつつ、責任を適切に果たせる人間になってもらいたいと思います。

 もう一つは、「力の出し惜しみをしない人になってほしい」ということです。これから皆さんは、仕事をしていく人、勉学に励む人などそれぞれが様々な方面へ進んでいきます。皆さんがそれぞれの道を行く中で、今後様々なことに遭遇すると思います。そのときに、自分の力を出し惜しみして加減してことに当たっていると、そのうちに力の出し方が分からなくなり、力が出なくなってしまいます。能力があってもっとできるはずなのにいつも力を出し惜しみしているとそうなってしまい、それがその人の能力になってしまいます。逆に、いつも一生懸命力を出してことに当たっていくと、だんだんと力が付いてきてその人の能力は上がっていきます。可能性を秘めた皆さんですから、その可能性を最大限に引き出すためにもいつも力を出して対応していくことが皆さんの力がより高まることになり、より大きな仕事を成し遂げることにつながっていくと思います。これからの人生をより充実した豊かなものにするためにも、皆さんにはいつも精一杯物事に当たっていってほしいと思っています。

 ここで保護者の皆様に、お子様の御卒業に対して心からお祝いを申し上げます。これまで、お子様を慈しみ育ててきた御苦労と、今日の喜びを思うとき、同じように子を持つ身として胸が熱くなる思いです。皆様には、三年間PTA会員として本校の教育活動に対し温かい御理解と御支援を賜りました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 終わりに、卒業生の皆さん、本日まで育てていただいた保護者やお世話になった皆様に感謝し、それぞれの世界に旅立ってください。卒業生の皆さんの前途を祝し、皆さんの御健闘と御活躍を心から祈念いたしまして、式辞といたします。

                      令和4年3月11日 埼玉県立所沢商業高等学校長 木村郁文

3学期始業式講話 R4.1.11(火)

 皆さん、おはようございます。新しい年になりました。今年もよろしくお願いします。冬休みはどのように過ごしたでしょうか。年末年始ということでゆっくり過ごす時間もあったのではないでしょうか。部活動で忙しかったという人もいるかもしれません。とにかく今日から3学期が始まりましたので、気持ちを切り替えて新しい年のスタートを切ってほしいと思います。1,2年生については、3学期は高校入試があるので、実質2ヵ月くらいしか授業がありません。3年生は2月から家庭研修に入りますので実質15日しか学校に来ません。どんどん月日は経過していきますので、時間を大切に生活してください。それから、毎回お話ししていますが、新型コロナウイルス感染症についてです。オミクロン株と言われる新たな変異株のウイルスが現れ、年明けから沖縄や東京をはじめ全国で感染者が急激に増えています。感染力がかなり強いと言われているようですので、マスクの着用や教室の換気は特に重要です。いずれにせよ、どのような場合でも、マスクの着用や換気、密にならない、食事の際に会話をしない、手洗い、手や指の消毒など、これまで続けてきた感染症防止対策を続けていくことが最も効果的であることには変わりありませんので、引き続き協力をお願いします。少しぐらい大丈夫、私は大丈夫などというような気持ちの緩みが感染拡大につながりますので、ここで今一度気を引き締めて感染症防止対策をしっかり行うよう気を付けてください。

 さて、新年になったこともありますので、今日は「目標」や「志」について話をしたいと思います。皆さんには、今、何か目標のようなものはありますでしょうか。所商在学中に何か成し遂げたい、あるいは、高校を卒業したらこうなりたい、というようなことです。例えば、在学中に簿記の1級を取る、部活動で県大会に出場する、○○に就職する、〇〇に進学するなどいろいろあると思いますが、どうでしょうか。何の目標もなくただ何となく毎日を過ごしているとしたら、何でもいいので、目標をつくってほしいと思います。資格は受かりそうだったら受けてみる、テスト勉強は気が向いたらする、行けるところに就職する、ということではなかなか高校生活やその後の進路はうまくいかないと思います。進学しても就職してもどこか満足できないようなことになってしまうのではないでしょうか。私は、高校から次の進路を考えたとき、より真剣に自分の高校生活や進路に向き合った分だけより希望の進路の実現に近づけるのではないかと思っています。日本のプロ野球や大リーグで活躍したイチロー選手が言っていた言葉を紹介しますと、「目標は高くもたないといけないんですけど、あまりにも高過ぎると挫折してしまう。だから、小さくとも自分で設定した目標を一つ一つクリアして満足する。それを積み重ねていけば、いつかは夢のような境地にたどり着く」と言っています。また別のところでは「小さなことを重ねることがとんでもないところへ行くただ一つの道」と言っています。イチロー選手のようにアメリカでも大活躍したプロ野球選手が言っていた言葉です。このような人でも小さな目標をクリアしながら大きな目標に進んでいく、地道に積み重ねることの大切さを言っています。確かに、才能があったのかもしれませんが、それ以上に地道に物事に取り組むことが大切、重要なことが分かります。誰もが何もしないでいきなり大きな目標を達成しているわけではないのです。皆さんで言えば例えば、簿記検定1級を取るという大きな目標に向けて、次回の簿記検定3級を取得する、その次は2級だ、ということもあると思います。部活動で言えば、県大会に出場するという目標に向けて、毎日素振りをする、というのもあるかもしれません。志や目標を高くもって、それに向けて少しずつ小さな目標からクリアしていく、これが大事なことなのだと思います。現在、志や目標がない人は、高校生活をより充実したものにするためにも志や目標を考えてみてはどうでしょうか。そうすれば、自ずとなすべきことが見えてくるのではないかと思います。なすべきことが見えてくればあとはそれに取り組むだけです。志や目標がすでにある人は、それを達成するために地道にがんばってほしいと思います。改めて、その達成に向けてなすべきことを考えてもらえればと思います。とくに2年生は、2学期の終わり頃、3年生による進路報告会がありました。3年生が進路をどう決めてきたのか、それぞれの先輩方の進路活動について話を聞いたと思います。まもなく3年生になりますので、先輩方の話を参考に自分がどういう進路に進んだらいいのか、自分の将来に向けてきちんと考えてほしいと思います。

 新しい年の始まりでもあります。年の始めというのは、計画を立てたり気持ちを切り替えたりするのにとても良い機会だと思います。この機会に今年をどう過ごすのか、それぞれ考えてみてください。すでに、今年も10日ほど過ぎました。いつも言っていますが、高校の3年間はあっという間に過ぎ去ります。皆さんの高校生活という貴重な時間を無駄にしないためにも、この一年が少しでも充実した年になることを期待しています。以上です。

校長メッセージ

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2学期終業式講話

 皆さん、おはようございます。2学期も最終日となりました。皆さんにとってどんな2学期だったでしょうか。振り返るとこの2学期は、分散登校から始まりました。9月は午前午後に分かれての登校でした。10月になりようやく緊急事態宣言が解除され、いつもどおり登校できるようになりました。体育祭と文化祭が延期になっていましたが、体育祭は10月下旬に、文化祭は11月上旬に行うことができました。2年生の修学旅行も延期になっていましたが、12月15日、16日に1泊でしたが行うことができました。今年度は学校行事などが、制限された形でしたがやっと行うことができました。以前にもお話ししたことがありますが、この2年間は、当たり前のことができなくなるようなわれわれの生活にとって大変な変化が起こりました。この先もまだどうなるのか、誰も見通せていない状況だと思いますので、今後の社会の変化にも柔軟に対応できるようにしてほしいと思います。新たな変異株ウイルスが日本にも入ってきて広がりを見せています。21日の夕方には県内でも変異株の感染者が出たようです。マスクの着用や換気、昼食時の会話など注意すべきことは変わっていませんので、引き続き感染症防止対策をお願いします。

 話は変わりますが、2学期には所商生の活躍もありました。10月下旬に全商英語スピーチコンテストが行われました。出場生徒は皆がんばっていましたが、その中のひとり、1年生の廣瀬羅碧(ひろせらお)君が1位になり、全国大会に出場となりました。素晴らしい活躍です。1月9日の全国大会もぜひがんばってほしいと思います。

 さて、今日は、ルールやマナーについてお話ししたいと思います。なぜ、ルールやマナーがあるのでしょうか。皆さんには、ぜひとも考えてもらいたいと思います。これまでも全校集会などでお話があったと思いますが、例えば地域の方から電話をいただいたりします。全員の生徒ではないですが、自転車の乗り方、駅やコンビニの利用の仕方についてなどについてお電話をいただくことが多いようです。具体的には、所商生が自転車で横に広がって通っているので車が通りにくくて迷惑だ、生徒がスマホを見ながら自転車に乗っているのでぶつかりそうになった、駅前で大声で騒いでいる所商生がいるというような内容です。これはどういう行為でしょうか。言わなくても分かりますね。迷惑行為や危険な行為です。ルールやマナーを守っていれば、このような迷惑行為や危険な行為ということにはならいないはずです。皆さんだって、嫌なことはされたくないし、危険な目には合いたくないと思います。ですから、自分が嫌なことは他の人にもしない、これは当たり前のことです。それから、ルールやマナーは学校生活の中にもあります。登校時間、他の生徒や先生方へのあいさつ、教室やロッカーへの荷物の置き方、携帯電話の使い方、授業の受け方、昼食の食べ方などいろいろなルールやマナーがあります。

 前回の朝礼のときに、他の人を思いやることについてお話ししたと思いますが、ルールやマナーを守ることは他の人を思いやる、相手のことを考えるということにつながっています。そして、ルールやマナーを守ることは、自分もルールやマナーから守ってもらえることにもなります。つまり、お互いが気持ちよく過ごしていくためにルールやマナーがあるわけです。もう皆さんは高校生ですので、そんなことは言われなくても分かっているという人がほとんどだと思いますが、改めて考えてもらいたいと思います。そして、日頃の自分の行動を今一度振り返ってみてください。できている人は、そのまま続けてもらえれば構いませんし、できていないところがある人はぜひとも直してください。社会に出れば、ルールを守らないと罪になってしまうこともあります。罪になれば刑事的な責任を負わなければなりません。そうなってしまうと人生が台無しになってしまうかもしれません。そうならないためにもルールやマナーを守ることをきちんと意識して、他の人のことを考えて生活をしていってほしいと思います。

 1600年代のイギリスの哲学者「ジョン・ロック」という人は「人が何を考えているかを最も分かる良い方法は、彼らの行動を見ることだ」と言っています。つまり、その人が、どう行動しているかでその人の考えやその人がどういう人かということが分かってしまうということです。私自身も、この言葉を読んで改めて自分の行動には気を付けなければいけないと思いましたが、皆さんにも普段の行動には人となりが表れていることを意識してほしいと思います。皆さんの行動が、所商がどういう学校なのかを表しているのです。

 明日からは冬休みとなります。冬休み中には、クリスマスや年末年始がありますので気持ちが緩みがちになります。こんなときこそ注意を払って、羽目を外さないよう気を付けて生活してください。1月11日の始業式には、皆さんが元気な姿で登校してくれるよう期待しています。

10月27日(水)朝礼講話

 皆さん、おはようございます。通常の登校になってから概ねひと月が経とうとしています。ここのところ感染者はだいぶ減りましたが、まだまだ感染症防止対策は続けていく必要があります。明日の体育祭や来週の文化祭も限定された状況ですが、何とかできそうですので、引き続き食事や会話などには気を付けて学校生活を送ってください。ここで感染が広がって今後の行事ができなくなることがないよう協力をお願いします。

 さて、今日は、埼玉県の偉人と言われる「渋沢栄一」について話をします。渋沢栄一を知っている人はどれくらいいるでしょうか。2024年4月から1万円札の肖像画になる人です。現在、NHKで渋沢栄一のドラマが放送されていて、埼玉県では渋沢栄一出身の深谷市を中心に盛り上がっているようです。書店に行っても、渋沢栄一に関する様々な本が並んでいます。私は、この4月に本校に着任することが決まってから、商業高校に関係がある人物ということで、渋沢栄一に関する本を2冊ほど読みました。一番有名な「論語と算盤」については現代語訳されたものを読んでみました。それから、別の人がまとめ直したものですが「至誠と努力」という渋沢栄一の講話をまとめたものも読んでみました。2冊とも現在にも通じる考え方がいくつもあるので、どこかで一度読んでみてもいいかもしれません。参考になることがあると思います。「至誠と努力」については、高校生にとっても読みやすい本になっています。本校の図書館にもありますので、参考にしてもらえればと思います。

 その渋沢栄一ですが、彼は、江戸時代の終わりの幕末から昭和の初めころまでの変化の激しい社会を生きた人です。一般的には、それほど有名な人ではなかったかもしれませんが、近代日本の設計者と言われる人なので、日本にとっては非常に重要な人物です。商業高校に通う皆さんにとっては、切っても切れないくらい関係の深い人かもしれません。というのは、今の名前で言うと、みずほ銀行、王子製紙、東京海上火災日動、東京電力、JRなど皆さんが知っている、あるいは聞いたことがある会社の設立に関わっているからです。これらの会社は、皆さんの日常生活にもいろいろと関わりがあると思います。すべて合わせると約480もの会社の設立に関わったそうです。ということで、渋沢栄一は、日本資本主義の父、実業界の父とも言われており、商業高校と関係が深いことも理解できるのではないでしょうか。

 渋沢栄一が偉人と言われるのは、実業界に貢献しただけではないことだと思います。彼は、実業家として活躍するかたわら、600あまりの社会公共事業や福祉・教育の支援などにもかかわったそうです。そして、実業家としての成功は社会のおかげ、その成功者は恩返しとしてその利益の一部を社会に戻すべきだと考えていて、個人で富を独占することを否定し、得た利益を社会に還元しました。

 渋沢栄一が幼いころの話があります。彼が幼いころ、近くに一人で住んでいて、長い間重い病気にかかっている女性がいたそうです。この人を栄一の母親が毎日面倒を看ていたそうです。ほかの人たちは、病気がうつると言って近寄らなかったそうですが、栄一の母親は、ほかの人から嫌味を言われても気にしなかったそうです。このような母親の姿を見て育った栄一は、日本経済の発展だけでなく、社会福祉にも力を尽くし、生活に困窮している人や身寄りのない子供や老人を養うような施設をつくり、その代表となるなど、様々な慈善事業に貢献したということです。

 これほど大きなことはなかなかすぐに真似できるようなことではありませんが、われわれの身近なところを考えてみましょう。私は、今の世の中、人に少し譲ってみる、少し人の立場になって考えてみる、そういう人を思いやる気持ちや少しの余裕なようなものが少なくなってきている気がしています。例えば、横断歩道を渡ろうとして車が止まってくれたときには会釈をして少し速足で渡る、歩道などでお互いがすれ違うときには少し横によけて通る、傘をさしていてすれ違うときには少し傘を傾ける、などのようなことです。小さなことかもしれませんがお互い気持ちがいいのではないでしょうか。最近あったことですが、道端で具合が悪い人を助けてくれた本校の生徒がいました。2件ありました。本校には、こういう素晴らしい生徒がいるので、私は大変うれしい気持ちになりました。誇りに思います。

 というように、いろいろな場面があると思いますが、人に譲る、人を思いやる、人の立場に立って考える、少しでもそういう気持ちをもって普段生活していれば、お互いがより気持ちよく生活できると思います。そういう気持ちを持つ人がたくさんいればその集団は、もっと居心地のいい集団になるはずです。クラスや部活動、学年など学校の中にもいろいろな集団があります。それぞれの集団の居心地を良くするためには、その集団に属する人それぞれがどういう気持ちで過ごしていけばいいのか、皆さんにもぜひ考えてほしいと思います。そういう気持ちが、やがて、社会への貢献につながっていくのではないかと思っています。以上です。

2学期始業式講話

 皆さん、おはようございます。緊急事態宣言が発令されている中での2学期の開始となり、県からの指示により分散登校のため、概ね半分ずつの生徒に登校してもらっての始まりとなりました。現在は、デルタ株という感染力が強いと言われる新型コロナウイルスのために、全国的に非常に厳しい感染状況が続いています。とくに、首都圏や沖縄をはじめ日本各地で医療体制に影響が出ています。若い人にも感染しやすいということなので、皆さんにもより気を付けて生活してほしいと思います。ここのところ、多少感染者数が減ってきている様子もありますが、夏休みに入るころの感染者数までには全く減っていない状況です。このような状況から今日からの学校での生活についても、今まで協力をお願いしてきたマスクの着用や手指消毒、食事の際に会話をしない、体調が悪いときや家族に体調不良者がいるときには登校を控える、などの感染症防止対策について、これまで以上にしっかり守ってほしいと思います。それから、埼玉県には今年の1月からほとんどの期間で緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用されていますので、適用されていることが当たり前と思って行動をする必要があります。皆さん一人一人ができるだけ感染しないようにするためにも、そういったことを頭において日常の生活を送ってほしいと思います。マスクをしていたかどうかが、感染するかしないかを分ける、濃厚接触者になるかならないかを分けるような状況もあります。感染者が複数出れば学級閉鎖や学校閉鎖などもあり得ますので、皆さんの協力をお願いします。 

 さて、今日から2学期が始まりました。始まったとはいえ、しばらくは分散登校となりますので、学校に来る時間が不規則になってしまいます。生活のリズムをつくるためにも、学校に来ない時間もいつもどおり起床して家庭学習をするようにしてください。いつもどおりの学校生活とはいかない大変な状況ではありますが、少しでも前向きな気持ちで過ごしていってもらいたいと思います。前向きな気持ちで過ごしていくことは、いろいろな場面で皆さん自身の生活にいい影響を与えるはずですし、皆さんが社会人になったときにはもっと必要なことになるはずです。例えば、学校の授業や家庭学習では、前向きな気持ちで授業を受ける、勉強するように心がけましょう。科目によっては、苦手意識があって授業や勉強に集中できないようなこともあるかもしれません。つまらない、いやだな、というような気持ちのまま授業を受けたりすることは、脳にストレスがかかってしまい、脳の働きが悪くなってしまうようです。それでは、せっかく勉強をしていても勉強の効果が得られないことになってしまいます。授業を受ける、勉強をすることは、皆さんにとっては避けて通れません。時間の大切さについては1学期の終業式のときに話をしましたが、この授業や勉強の時間を少しでも有効に使って、その時間に少しでも効果が得られればそれに越したことはありません。そのためにも、前向きな気持ちで授業を受け、家庭学習をしていくことが大切なことだと思います。私自身もときには、仕事に対して前向きになれないときがあります。そういうときこそ、気持ちを何とか振り絞って一番取りかかりにくい仕事や一番嫌な仕事を先にやってしまうようにしています。そういう仕事がある程度片付くと、それなりに気持ちが軽くなるものです。私は、長年の経験から自分に対する対処法を見つけてきたつもりですが、皆さんはまだ、どうすれば気持ちを前向きにすることができるか、という方法がなかなか見つからないかもしれません。それでは、どうすれば気持ちを前向きにすることができるのでしょうか。一つには考え方を少し変えてみるということが有効かもしれません。何かやらなければならないことがあったとき、「どうせ無理だ」「できるわけがない」などと考えてしまうことは意外と多いことと思います。そういうときこそ、「どうすればできるかな」「少しでもできることはあるかな」と考え方を変えることによって前向きな方向に行動が変わってくるはずです。嫌なことに対しても「やりたくないな」と思っているより、「とにかくやってしまおう」と考えることによって物事が少しずつ前に進むはずです。このように考え方を変えることが前向きな気持ちになっていくということなのだと思います。意識して前向きに考えるような機会を増やしていくことによって、だんだんとそういう風に考えることが自然にできるようになってくると思います。そうすれば、皆さんにとって難しいことに対しても、できることが少しずつ増えていくはずです。 

 2学期は、勉強だけでなく文化祭や体育祭などの学校行事があります。部活動がある生徒にとっては、さらに忙しい時期になるかもしれません。勉強だけでなく、皆さんがなすべきことはたくさんあります。これらさまざまなことに対して前向きな気持ちで学校生活を送っていくことが、皆さんを大きく成長させることになると思います。また、この時期の過ごし方で皆さんに身に付く力が変わってくるのだと思います。先ほども言いましたが、2学期が始まりました。じゃあ来週から、明日からと先延ばしにせず、今日、いや今から少しでも前向きな気持ちで過ごしてみてはどうでしょうか。皆さん一人一人にとって、充実した2学期になることを期待しています。

第1学期終業式講話

 皆さん、おはようございます。

 はじめに、新型コロナウイルス感染症についてお話します。

 新型コロナウイルス感染症については、まだまだ収まる気配が見られません。東京は、4度目の緊急事態宣言となりました。所沢市も今日から再びまん延防止等重点措置が適用になりました。今回は、8月22日までとなっていますが、これまでの様子を見ていますとどうなるかわかりませんので、皆さんも十分気を付けて生活するようにしてください。変異株のウイルスが広がっており、若い人にも感染しやすいと言われています。明日から夏休みになりますが、1,2年生は主に部活動中心の生活、3年生は進路に向けた生活になると思います。陽性者になったり、濃厚接触者になったりすると関係する部活動が活動停止になったり、進路に向けた活動ができなくなったりしてしまいます。長い期間外に出られない生活をしなければなりませんので、うつらない、うつさないことを意識した生活をすることが重要です。もし、陽性者になったり、濃厚接触者になったりした場合や、感染について心配なことあった場合は、遠慮なく学校に連絡することもお願いします。また、陽性者や濃厚接触者が出た場合、その人たちに対して、詮索したり、誹謗中傷したり、SNSに載せたりするようなことは人権の侵害に当たりますので、そういうことは許されないことも頭に入れておいてください。 

 さて、早いもので、1学期が最終日となりました。皆さんにとって、どのような1学期だったでしょうか。よく頑張った、それなりに何とかやれたと思う人は、2学期になってその調子が持続できるように、夏休みも勉強や部活動など自分のやるべきことに引き続き頑張りましょう。頑張れたところもあるけど頑張り切れなかったところもあるなど少し後悔のある人は、後悔した部分について、勉強なり、部活動なり、その後悔したところを取り返すよう夏休みに取り組みましょう。あれもこれも頑張れなかったという後悔ばかりの人は、夏休みにやるべきことを整理して、今後の生活の立て直しを考え、その上でこの夏休みに少しでも取り返しましょう。すでに、今年度の3分の1が終わったということを頭に入れておいてください。明日からの夏休みは40日間あります。非常に長い時間ですが、始まればあっという間に過ぎていきます。この時間をどのように使ったか、このことが今年度の残りの過ごし方に大きく影響を及ぼしますので、そのつもりで夏休みを迎えてください。少しでも時間を無駄にしないよう過ごしてください。先日、私が努力について話をしましたが、この夏休みはその努力をするときの一つだと思います。

 今時間について触れましたが、時間について少しお話しします。時間は大切、時間を守る、など時間の重要性については、いつも言われていることと思います。では、なぜ時間は大切だったり、守らなければならなかったりするものなのでしょうか。皆さんは、時間について考えたことはありますでしょうか。これまでにも、たくさんの人が時間の大切さについて語っています。例えば、ホンダの創業者本田宗一郎さんは、「時間だけは神様が平等に与えて下さった。これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、うまく利用した人がこの世の中の成功者なんだ」と言っています。サッカーの本田圭佑選手は、「人生24時間の1日の中で余った時間は他にもあるわけですよ。それを他の奴が休んでいる間に走ることに着手すれば、プラスαこのちょっと伸びたら凄いことになる」と言っています。聖路加国際病院の医師で2017年に104歳で亡くなった日野原重明さんという方がいらっしゃいますが、この方は、長年に渡る全国での講演活動や多くの著作を通じ、医師としての立場・医療という領域を超え、いのちの大切さ、平和の尊さなどを、日本の子どもたちに訴えていた人です。この人は、「命はなぜ目に見えないか それは命とは君たちが持っている時間だからなんだよ 死んでしまったら自分で使える時間もなくなってしまう どうか一度しかない自分の時間、命をどのように使うかしっかり考えながら生きていってほしい さらに言えば、その命を今度は自分以外の何かのために使うことを学んでほしい」と言っています。

 このように、社会で活躍した人、している人がその人なりに時間の大切さ、重要さについて述べています。皆それぞれの経験からの発言ですので、まだまだ経験の少ない高校生である皆さんがこれらの言葉を聞いてすぐに納得するような感覚にはならないかもしれませんが、時間が大切なものであることは何となく理解できると思います。今回の夏休みを迎えるにあたって、少しでも時間の使い方を考え、皆さんそれぞれが、より充実した夏休みを過ごしてほしいと思っています。

 9月1日、二学期の始業式には、そろって皆さんの元気な顔が見られることを楽しみにしています。

6月2日(水)全校集会講話

 みなさん、おはようございます。ついこの間、中間考査が終わりました。それぞれの学年で初めての定期考査でしたがどうだったでしょうか。中間考査が終わったところでほっとするだけでなく、本校HPの所商ブログにも書いてありましたが、苦手なところをそのままにしないでできなかったところを復習するなど、少しでも振り返っておくことが今後のために大事なことだと思います。

 新型コロナウイルス感染症防止対策については、所沢市にも「まん延防止等重点措置」が適用され、さらに6月20日まで延長されたことなどに伴い、引き続き登校時間の繰り下げや部活動の制限など生徒の皆さんにも協力してもらっています。ありがとうございます。まだまだ感染者が減らない状況が続いていますので、気を緩めることのないようにしてください。これまでも気を緩めるとすぐに感染者が増えてくるという状況が何度も繰り返されています。いろいろと不便なこともあるかと思いますが、変異して感染力が強くなったと言われるウイルスが広がっている状況もありますので、部活動がさらにできなくなったり、学校が休校になったりしないよう、感染防止対策に協力をお願いします。 

 さて、今日は、「努力」について話をします。今度の東京オリンピック出場を決めた水泳の「池江璃花子」選手のことは分かりますでしょうか。池江選手は、5年前の2016年、16歳でリオデジャネイロオリンピックに出場して、100mバタフライで5位入賞を果たすなど活躍した選手です。その後も日本選手権やアジア大会などに出場し活躍をしていましたが、2年前の2019年2月に白血病と診断され、治療に専念することになりました。その後、抗がん剤治療などの厳しい治療を受けて、髪の毛が抜けたり、体重が15kgも減ったりという大変な闘病生活を過ごしました。その後、その年の2019年12月に退院し、そのときは今から3年後の「パリオリンピックに出場して、これはメダル獲得という目標でがんばっていきたい」と言っていましたが、昨年2020年の3月にプールでの練習を再開し、その年の8月に実戦復帰を果たしました。パリオリンピックを第一目標として取り組んできたとのことでしたが、この間の4月にこの夏の日本開催の東京オリンピックに出られることになったことはご存じのとおりです。

 このとき池江選手が「努力は必ず報われる」と話した場面がテレビで何度も報道されました。これは3年ぶりに出場した日本選手権の100mバタフライで優勝した後のインタビューのときの発言です。ある新聞で一問一答が掲載されていて、この発言がされたところをよく見てみると次のようです。優勝したことについて聞かれて池江選手は、「まさか100mで優勝できるとは思っていなかった。5年前の五輪選考会よりもずっと自信もなかったし、自分が勝てるのはずっと先のことだと思っていた。勝つための練習もしっかりやってきたし、最後は『ただいま』という気持ちで入場してきた。つらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った」と話したようです。私は、この台詞から池江選手が相当つらい闘病生活をくぐり抜けて、やっと練習を始められて、やはり相当つらい練習に人一倍取り組んできた、という気持ちがよく表れているな、と感じました。それほどの努力があったからこそ、結果的に東京オリンピックへの出場を決められたのだろうと思いました。

 われわれは、誰しもどこかでここぞという努力をしないとならないときが必ず何度かあります。そのときにどれだけ努力をしたか、恐らくその努力をした分だけ報われる可能性があるのではないかと思っています。しかし、努力すれば必ず希望のとおりに報われるとは限らないところが難しいところでもあるのですが、努力をしなければ絶対に報われることはないのです。この話を皆さんにするにあたって私自身について振り返ってみると、私のこれまでの努力が報われたかどうかを考えたとき、いろいろと考えてしまいます。私がした努力は希望を叶えるところまでそれだけの努力をしたのかどうか反省するところがたくさんあったように思っているからです。

 皆さんが、何に対していつどれだけ努力しているのかは分かりませんが、高校生という時期はそれなりに努力が必要なときがいくつもあるのではないでしょうか。皆さんがその機会を逃さないで努力をすることは、今後の皆さんの人生を左右するに違いありません。高校の三年間はあっという間に過ぎます。三年生はもう残り10か月もありません。将来、少しでも後悔しないためにも、今後の貴重な時間を無駄にしないよう考えながら過ごしてほしいと思っています。以上です。

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