【校長先生からのメッセージ】5月1日(金)

校長メッセージ

校長先生の部屋へようこそ!

第3学期始業式校長講話

                      「グリーン・リカバリー」

新年明けましておめでとうございます。冬休みはどうでしたか?充実した時間を過ごすことができましたか?今回は例年とちがった年末年始だった人も多いと思います。またいろいろと我慢をしなければならないこともあったと思います。しかしまずは大きな事故もなく、こうして3学期が迎えられることを大変嬉しく思います。

 新型コロナについては、現状は大変厳しい状況にあります。全国的にも感染者の数は増えていますが、特に私たちが住む1都3県の状況は大変深刻です。医療体制もひっ迫しており、皆さんも知っているとおり、昨日1都3県に対して「緊急事態宣言」が出されました。今回は学校の臨時休業はありませんが、学校生活における感染防止対策について、教育委員会から細かい指示が出ています。のちほど担任の先生や部活の顧問の先生からお話があると思います。指示をしっかり守って生活してください。

 さて、皆さんにとって勿論目の前の状況を正確に把握しつつ、正しい日々の生活を送ることは大切ですが、そればかりにとらわれていると心が疲れてしまいます。皆さんのような若い人々にはもっと先、コロナが収束した後の世界について思いを巡らしてほしいと思います。コロナは必ず収束します。治療の方法も以前に比べてわかってきているしワクチンも開発されました。このワクチンが普及し、多くの人々に行き渡れば、いずれコロナは収束します。コロナウイルスがこの地球上から消え去ることはないでしょう。しかし少なくとも社会が、そして人々が新型コロナをインフルエンザと同じような病気と捉えるようになるでしょう。その時がコロナの収束ということです。

 コロナ後の社会をどう作っていけばいいのか。新型コロナウイルス感染の世界的な拡大という一見マイナスな現象を、どうプラスに変えていけばいいのか。勿論すでに世界で180万人以上の人が亡くなっている現状を見れば、人類史上大変な惨事であることは事実です。しかしアフターコロナを生きていく若い皆さんには、是非「長い視点と広い視野」を持って生きていってほしいと思います。「長い視点と広い視野」を持ってコロナ後の社会をどう作っていけばいいのか考えてほしいのです。その一つのヒントとなるのが、「グリーン・リカバリー」です。

 実はコロナの影響で経済活動がストップしたおかげで、二酸化炭素の排出が削減されました。前の年に比べて17%ぐらい削減されたという報告が昨年の4月に出ています。さらに1年間でみると7%から8%ぐらいの削減になるのではないかと言われています。年間7~8%のCO2の排出削減がどれぐらいすごいかといえば、2009年のリーマンショックの時のピークでも2%も削減しなかった。それと比べると7~8%の削減というのがいかに大きいかが分かります。コロナ禍は環境にとっては大きなプラスの面があったのです。新聞やテレビで「大気汚染が深刻なインドで数十年ぶりにヒマラヤが見えた」とか「イタリアのベネチアで緑色に濁っていた運河の水が透明になった」といったニュースをみなさんも目にしたことがあると思います。

 ではコロナが収束した後どうするのか。コロナが終わったから、とにかく経済を回復させなくちゃいけない。環境を気にしている場合じゃない、とにかく経済を回すのだ!となってしまうのか。それではまずいわけです。せっかく減ったCO2の排出が、リバウンドでもっと増えてしまうということになります。それでは元も子もない。

 そこで重要な考え方が「グリーン・リカバリー」です。時間がないのであまり詳しくはお話できませんが、簡単に言うとアフターコロナの復興において、現在の社会や経済システムを持続可能なものへ変えていく。単にコロナ前の状況に戻るのではなく、より良い復興に向けて経済と環境問題への対策と結び付けるということです。

 また大切なことは、「社会のアップデート」という考え方です。温暖化対策って「がまん」だと思っている人がまだまだ多い。夏の暑い日にエアコンを止めるとか、設定温度を上げて、汗をダラダラ流しながら地球のためだと言っても長続きしません。今回のコロナ禍で学んだことは、「がまん」は長続きしないということです。「社会のアップデート」とは、例えばエネルギーシステムなどの変換です。つまり石油、石炭、天然ガスでエネルギーを作るのをやめて、太陽光とか風力とかで作って、バッテリーなどもうまく活用して社会にエネルギーを供給できるようにする。そういう新しいエネルギー文明に移行すること。また車や飛行機に乗って移動しなくても、遠くにいる人と会議ができる。話をすることができる。それが「社会のアップデート」ということです。もうすでに今回のコロナ禍で、遠くにいる人と会議をすることが当たり前になりました。

 世界はこれから、そういった方向に進んでいくのは確実です。アメリカも政権が変わり「グリーン・リカバリー」に大きく舵を切るでしょう。ヨーロッパは、すでに進んでいます。日本政府もようやく、昨年の10月に2050年までに脱炭素化社会の実現を目指すと宣言しました。脱炭素社会への方向は今後かならず加速していきます。

 それでは、今日からみなさんは何ができるか。高校生の皆さんは大きなことを考えなくてもいい。無駄にエネルギー使わないとかリサイクルをちゃんとするなど、身近にやれる環境に優しいことから始めてください。でも一番大切なことは、今この「グリーン・リカバリー」という言葉を覚えて意識することです。なぜなら若い皆さんが、これからの世の中の方向性をしっかり理解し意識するということは、とても大切だと私は思うからです。そして自分なりにさらに勉強してみてください。これからの社会を担っていく皆さんの高い意識に期待したいと思います。皆さんが社会に出て、働き盛りの20年後、ガソリンで走る車がこの世からなくなっていることに驚かないよう今からしっかり意識して勉強してほしいと思います。

 では、今日から始まる3学期、いろいろな不便や我慢の状況が続くと思いますが、「長い視点と広い視野」を持って、アフターコロナを見据えて日々頑張ってほしいと思います。

 

 

第2学期終業式校長講話

                      「らしさ」について

みなさん、おはようございます。

 長かった2学期も今日で終わりです。8月25日から今日までの84日間、行事も一切なくひたすら授業ばかりの日々でした。また、毎日マスクを着けて生活し、休み時間も友達と大きな声で話すことができないなど、我慢をすることが多かったと思います。そして、このあと顧問の先生からお話があるかと思いますが、3学期も部活動の制限があります。まだまだ我慢しなければならない日々が続きます。是非みんなで気持ちを一つにして乗り越えていきたいと思います。

 しかし、そうしたいろいろと我慢を強いられる環境の中でも、皆さんは精一杯毎日の学校生活に取組んだと思います。火曜日に行われた体育館の発表会は素晴らしものでした。それぞれのエネルギー溢れる発表に本当に元気をもらいました。「やっぱり高校生は元気だな。」と安心しました。

 さて、今日は「らしさ」についてお話をします。皆さんもテレビなどで知っていると思いますが、長い長い選挙戦の末、ようやくアメリカの新しい大統領が決まりました。現職のトランプ大統領は敗れ、民主党のバイデンさんが来年の1月20日に新しいアメリカ大統領として就任します。この4年間トランプさんは、様々な混乱と分断をアメリカのみならず世界中に引き起こしました。人種差別問題で分断をあおり、移民に対して厳しくあたり、環境問題をないがしろにし、新型コロナ対策も真剣に取組みませんでした。またアメリカ第一主義を掲げ、中国をはじめイラン、EU、NATO、WHOなど様々な国や国際機関とケンカをしてきました。

 そうした4年間を見てきたアメリカ国民は、今回は新型コロナ対策に科学的に取組み、人種の多様性と融和を訴え、「国際協調主義」を掲げ、世界の国々と協力して行こうとするバイデンさんを新しい大統領に選びました。日本をはじめとして世界中の国々は、ちょっとほっとし、期待を持ってこれからのアメリカを見つめているところです。

 しかし今回の大統領選挙においては、こういった政策的な問題の他に、普通のアメリカ人がとても憂慮していたことがありました。それは「大統領らしさ」ということです。英語では、「presidential」といいますが、トランプ大統領はあまりにも「presidential」でない、大統領らしくないという問題です。そもそも王室のないアメリカは、大統領に品位や尊厳、思いやりなど、一国のリーダーとしてふさわしい人間性や資質を求めます。さらにアメリカは世界一の大国、世界のリーダーであるわけですから、それに相応しい振る舞いや言動を求められるわけです。しかし攻撃されればその倍返しで攻撃する。それも口汚い言葉で相手を罵倒する。そして人々を、社会を分断していく。選挙に負けてもそれを一切認めない。そんな人物がホワイトハウスにいることは、多くの普通のアメリカ人にとって耐えられないことです。私の知り合いのアメリカ人の多くは、「national embarrassment・国家の恥」だと言って嘆いていました。良識あるアメリカ人にとっては、このような世界のリーダーらしからぬ人物が自分たちの国の代表であることに本当に恥ずかしく思っていたのです。

 なぜこの話をしているかというと、私は、人は自分の地位や立場に相応しい言動、振る舞いをすることが大切だと思っているからです。政治家、会社の社長、警察官、お医者さん、学校の先生、それぞれの立場に相応しい「らしさ」が必要だと思います。私も若い頃は「らしくない」って「カッコいい」などと思ったこともありましたが、大人になり歳を重ねていくうちに、やはり「らしさ」は大切だと思うようになりました。我々にあてはめれば、先生は先生らしく、生徒諸君は高校生らしく振舞うことです。

 では、「高校生らしさ」とはどんなことでしょう。ここに一つのヒントがあります。先日私は所商のように就職する生徒が比較的多い高校の校長が集まる研修会に参加しました。その研修会では高校生を採用している、ある中小企業の社長さんの講演がありました。その社長さんは埼玉県の中小企業の経営者が集まる「埼玉中小企業家同友会」という組織に入っておられて、今回の講演のために、その組織に加盟する中小企業を対象にアンケートを実施しました。そのアンケートの中で「おたくの会社はなぜ高校生を採用するのか」という質問がありました。そして回答した会社のほとんどは「高校生は真面目に働いてくれるから」「素直に仕事の向き合ってくれるから」という答えでした。また「真っ白な状態なので育成しがいがある」という答えも多くあったそうです。私はこの話を聞いて「やっぱりな」と思いました。やはり企業が高校生に求める資質は「真面目さと素直さ」なんだなと改めて納得しました。

 「真面目さと素直さ」。これは「高校生らしさ」と一つの資質だと思います。勿論それだけではないと思いますが、とても大切なことなので心に留めておいてください。

私は元気にあいさつのできる「所商生」はとても「高校生らしい」と思っています。誇りに思っています。是非、これからも元気にあいさつをし、何事にも真面目に素直に取組む所商生であってほしいと願っています。

 最後に、今日はクリスマスイブです。クリスマスは隣にいる人を愛する日です。隣にいる人、家族、友人に優しい気持ちで接してほしいと思います。特に今年は皆さんのような若い人たちの慎重な行動が、周りの人の命を守ることに繋がることを意識して、家族と共に静かな冬休みを過ごしてください。

 

第2学期始業式校長講話

                         「ありがとう」という言葉

 みなさん、おはようございます。今日から令和2年度の2学期が始まります。まずは大きな事故もなく、今日こうしてみなさんが元気に登校できたことを本当に嬉しく思います。たぶん毎日、健康管理をしっかり行い、節度のある生活ができたからだと思います。有難うございます。

 例年より短い約3週間の夏休みはどうでしたか。やるべきことをしっかりやって充実した日々を過すことができましたか。夏休みにしかできない何か特別なことをやりましたか。運動部に所属する多くの3年生諸君は、最後の県大会を楽しみ良い思い出が作れたことと思います。気持ちを切り替えて、希望する進路実現に向けて頑張ってください。

 さて今日は「ありがとう」という言葉についてお話したいと思います。この夏休みに川越初雁高校に勤務する、私の知り合いの先生が、1年生に対してちょっと変わった宿題を出しました。それは「<ありがとう>をデザインする」という課題でした。この夏休み中に、誰かに「ありがとう」と言ってもらえることをするという課題です。「誰」に「何をして」その「結果がどうだったか」そして「やってみての感想」を1枚のレポートにして提出するというとてもシンプルな課題です。

 課題の提出は終わった人から Google Classroom に提出するという形だったようで、すでに提出されているレポートの感想の部分が、いくつか Facebook に載せてあったので、少し紹介したいと思います。

 「人から『ありがとう』だったり、感謝されるようなことをやるのは、自分も気持ちがいいし、される側も嬉しいと思うので、課題だからやるのではなく、こういったことを当たり前にできる人になりたいなと思いました。今回は自分の身の回りの知っている人だけど、いつかは自分の知らない人を助けたり、感謝されるようなことをしていきたいと思いました。すごくいい体験ができました。」

もう1つ紹介します。

 「計画を立ててありがとうと言ってもらう課題でしたが、やはり相手のために何かをして『ありがとう』と言ってもらうと、とてもいい気分になりました。今回の課題をとおして改めて思ったことがあります。それは常に自分のことだけでなく相手のことを考えながら行動することで、お互いに、いい気持ちになり、距離感や信頼感が深まる最高のことだなと思いました。これからも相手から「ありがとう」と言われる人でいたいと思います。」

 どうですか。

「ありがとう」という言葉は人を嬉しい気持ちにする、不思議な力があることがよくわかる感想文です。

 先週、就職を希望する3年生と模擬面接をしました。15人ぐらいの生徒と面接練習をしましたが、その中に老人の介護施設で介護の仕事を希望している生徒がいました。私は「介護の仕事はよほどの覚悟がいると思うけど、どうして介護という仕事を希望するのですか。」と尋ねました。するとその生徒は、「介護士の知り合いから『介護の仕事は本当にきつくて大変だけど、お世話をしている老人から『ありがとう』と言われると、それまでの苦労が全て報われた気持ちになりやりがいを感じる』という話を聴いて、自分もそんなやりがいのある仕事をしたいと思ったからです。」と答えていました。

 教員である私は、そのお話はよく理解できました。我々教員という仕事も同じです。いくら頑張ってもべつに給料が増えるわけでもなく、ただきみたち生徒の成長する姿を見ることや、君たち生徒から「ありがとうございます。」と言われることをやりがいに毎日、頑張っています。

 介護士や教員にかぎらず、この世の中の全ての仕事は社会貢献であり、多くの人の「ありがとう」のためにあると思います。みなさんが将来、社会に出て多くの人に「ありがとう」といわれ、また多くの人に「ありがとう」と言える自分の姿を想像してみてください。きっと毎日を笑顔で暮らせていると思います。お金や地位を得るよりも、そんな笑顔で暮らせる毎日が本当の幸せなのかもしれません。

 コロナ禍でイライラしている人が多いように感じます。是非この2学期は、人から「ありがとう」と言ってもらえることをしてみましょう。また「ありがとう」と言う練習をしてみましょう。きっと毎日を笑顔で過ごせると思います。

 2学期は大きな行事もなく、淡々と授業が行われます。しっかり授業に取組み、あまり授業ができなかった1学期の分を取り返してください。そして毎日、笑顔で過ごしてください。

 以上で、お話を終わります。

 

第1学期終業式校長講話

                          「コロナに打ち勝つ」

 みなさん、おはようございます。6月から分散登校が始まり2か月、令和2年度 1学期が今日で終了します。例年と全く違ったこの1学期、みなさんはいろいろなことを考えたり、また、いろいろなことを感じたと思います。

 1年生諸君、4月8日に入学式を迎えたあと約2か月、学校に来ることができませんでした。君たちにとっては所商生になることを2か月間、待たされたことになります。例年なら先輩との対面式、新入生オリエンテーションや歓迎会など、様々な行事をとおして新入生として迎えられ、また5月の遠足でクラスの親睦を深め、所商生としての生活をスタートしていくわけですが、今年はほとんど何もないまま授業が始まってしまいました。所商生としての心の準備ができないままのスタートだったかもしれません。それでもここまで君たちは本当によく頑張ってきたと思います。

 2年生諸君、可愛い後輩も入学し先輩として部活や学校行事で、中心となって頑張ろうと張り切っていたと思います。しかし学校生活の全てが例年と全く違ってしまい、悔しい思いもしたと思います。今後も行事の中止などで例年通りにはいかないけれど、君たちには学校の中心として活躍してほしいと思います。また10月に予定されていた修学旅行は2月に延期になりました。しかしコロナの感染状況によっては、中止になる可能性はゼロではありません。2年生諸君には、そういった最悪のシナリオも頭の隅に置いておいてください。

 そして3年生諸君、日々忙しいと思います。特に就職希望の人は時間のない中、希望する企業を決め、すぐに企業見学が始まります。しっかりと準備をして臨んでほしいと思います。また部活動については、多くの種目で8月に3年生のための最後の県大会が開催されるようです。是非、精一杯、楽しんで良い思い出を作ってください。また、文化祭・体育祭も中止です。文化部を中心に発表の場がなくなってしまった生徒諸君は、大変悔しい思いをしていることでしょう。でも生徒会の先生方が11月、12月に発表の場を設けてくれるようです。それまで進路実現に向けてしっかり努力し、発表の場では思いっきり楽しんで良い思い出を作ってください。

 みなさんに今日、お話したいことは「コロナに打ち勝ってほしい」ということです。コロナに打ち勝つとはどういうことか?それは「コロナのせいで」と言わないことです。「コロナのせいで」と言ったら、その瞬間にコロナに負けたことになります。例えば1学期の成績があまり振るわず赤点を取ってしまったとします。それを「コロナのせいで勉強に集中できず赤点取ってしまった」と言ったら、それはコロナに負けたことになるのです。コロナのせいにしないでください。みなさんには「コロナで大変だったけど何々ができた」と言える結果を出してほしいのです。「コロナで大変だったけど就職活動をがんばって第一志望の企業に就職できた。」また「コロナで大変だったけど、頑張って勉強して目指す検定に合格できた。」このように言えることが「コロナに打ち勝つ」ということだと思います。

 皆さんには、人類がこの新型コロナウイルスを克服したのちにも、長い人生が待っています。皆さんの長い人生にとっては、今起きていることは、ほんの一瞬の出来事かもしれません。将来、このコロナ禍を振り返った時「コロナのせいで」とその時の自分を嘆くことぐらい、悲しく悔しいことはありません。将来、振り返った時「コロナで大変だったけど今の自分の生活は充実している。」と笑って言える、できれば「コロナのおかげで今の自分がある」と言えることが本当に「コロナに打ち勝つ」ということだと思います。今のこの状況はしばらく続くと思います。しかし、このコロナ禍を長期的な視点で捉え、いつか来るアフターコロナの時にみなさんがどのような生活を送っているかが、実は一番大切なのです。

 では将来、「コロナのおかげで今の自分がある」と笑って言えるようになるために、どうしたらいいか? それは結局今この瞬間、やるべきことを、毎日、毎日しっかりやることしかないのです。特別なことではありません。逆に今コロナのせいにして日々の努力を、おこたっていればコロナに負けることになります。皆さんが将来大人になり、この100年に1度の地球規模の困難を乗り越えた時「コロナのおかげで今の自分がある、今の社会がある」と笑って言えるために、今を精一杯生きてほしいと思います。

 最後に、所商の先生方はみなさんが「コロナに打ち勝てる」ために、全力でサポートしていきます。心配なこと不安なことがもしあれば、遠慮なく先生方に相談してください。きっと力になってくれると思います。

 それでは、例年より少し短い夏休みですが、やるべきことをしっかりやって充実した日々を過ごしてください。そして8月25日、みなさんが元気に登校してくることを楽しみにしています。

 

令和2年度第52回入学式校長式辞

                                    式  辞

 ただいま入学を許可いたしました218名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。教職員一同、みなさんを心から歓迎いたします。新型コロナウイルスの感染拡大のため、今年の入学式は、保護者も来賓もいないという異例な形での挙行となりました。しかし、教職員だけでも、こうしてみなさんの入学をお祝いできることは、大きな喜びであります。

 さて、いよいよ本日から3年間の高校生活が始まります。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当面の間は臨時休業が続いたり、例年実施している学校行事が中止や延期になったり、しばらくの間はいろいろ我慢しなければならないことがあると思います。しかし、これから始まる三年間をしっかり見据えて、今日から気持ちを新たにスタートしてほしいと思います。この3年間は皆さんの将来を決定づける、大切な3年間であると言ってよいでしょう。そのスタートとなる入学式にあたり、私から2点お話をします。

 1つ目は「大きな夢と高い志を持ってほしい」ということです。自分の人生を切り拓き夢を実現していくためには、皆さん一人ひとりが学力は勿論、肉体的にも精神的にも大きく成長しなければなりません。自分が将来「こうなりたい」という明確な理想像を描き、それに向けて日々精一杯努力して欲しいと思います。この3年間、しっかり努力すれば資格取得でも部活動でも大きな成果を得られることは、本校の多くの先輩方が証明しています。その原動力が「大きな夢と高い志」です。先生方も、全力で皆さんを応援します。是非、多くのことに積極的にチャレンジしてほしいと思います。

 2つ目は、「多様な価値観を認める」ということです。グローバル社会、グローバル人材という言葉を聞いて「私には関係ない」と思う人もいるかもしれません。しかしそうではありません。今回の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大もグローバル化がもたらした一つの現象です。また日本の社会における「内なるグローバル化」は確実に進んでいます。現在、我が国には約283万人の外国人が暮らしています。また埼玉県内の外国人も増え続け、令和元年6月末で18万9千人、県の人口に占める割合は2.6%となり約50人に1人は外国人です。今は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一時的に世界の人の動きは止まっていますが、来年の東京オリンピック・パラリンピックが開催される頃には、再び世界中から多くの人々が我が国を訪れ、このスポーツの祭典をみんなでお祝いすることになるでしょう。また、みなさんが社会に出るころには、外国人と働き共に暮らすということはあたりまえになるのです。ですからみなさんには、多様な文化、宗教、価値観に関心を持ち、オープンな心で接し理解しようとする態度を養ってほしいと思います。近い未来、世界中から集まる人々と共に、平和で豊かな多文化共生社会を築いていくのは、まさにみなさんなのです。

 結びに、今みなさんが抱いている新鮮な気持ちと緊張感をいつまでも忘れずに、全てのことに全力で取り組み充実した高校生活を送ることができますよう念願し、式辞といたします。

                                                      令和2年4月8日

                                                      埼玉県立所沢商業高等学校長

                                                      鈴 木 啓 修

 

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